この肖像画に描かれている人たちは家族なのだろうか?

次の資料は、屋敷の元々住んでいた家族について書かれていた。

『息子が両親を殺害。その真相が明らかに!』

事件があったのは、夏休みのこと。

夫婦と娘と息子、そして使用人の二人が屋敷内にいた。

父親と娘が口論になり、止めに入った使用人の男性をワインボトルで殴って殺害。

娘はそのあと、自殺を図ってしまう。

残された母親と父親と息子、メイド四人には亀裂が入っていた。

息子は、最愛の姉が自殺してしまったことにより、かなりのショックを受けていた。メイドは子供たちと仲がよかったため懸命に元気づけた。

しかし、メイドの方も実の弟を主人に殺害されて、自分に優しくしてくれた娘が自殺してしまったことに、ショックを受けていた。

そんな出来事があったせいか、妻との仲は悪くなり、喧嘩が絶えなくなった。

そんなことが続いてイライラしていた妻は、以前から仕事ができないメイドのことをよく思っていなかった。

そして、メイドの食事に毒を入れて殺してしまう。

ついに息子には、心の支えがいなくなってしまった。

自暴自棄になった息子は、両親を殺害し、自分も毒を飲んで命を絶った。

読み終わってまだ疑問が残っていた。

なぜ娘は、父親と口論になったのだろうか?

その答えがわかるものを見つけて読み始めた。