「幽霊電車」
塾帰りの中学生が、電車に乗って家に帰ろうとしていた。
しかし、もう終電は終わってしまっていた。
親に連絡して迎えに来てもらおうと思ったその時、遠くから電車の走ってくる音が聞こえた。
(終電は終わったはずなのに…)
少し違和感を覚えたが、自分の降りる駅まで行くようだったので、それに乗ることにした。
電車内は、真夜中にも関わらず、小さい子供も乗っていた。
それに、普通は本を読んだり、スマホを触っている人もいて良いはずなのに、この車両になっている人たちは何もせずに黙って下を向いている。
空いている席に座り、駅に着くのを待った。
それから、一時間以上が経過した。
これくらい経っていたら、一つの駅ぐらい停車してもいいはずなのに、まだ一度も駅で停車していないのだ。
(いくらなんでもおかしい)
外の景色もさっきからずっとトンネルの中を走っているように真っ暗だ。
「すみません。この電車はどこに向かっているんですか?」
不安になって隣に座っていた男性に尋ねた。
「この電車の行き先かい?この電車は、黄泉の国に向かっているんだ」
その男性の顔を見ると、顔が血だらけで、生きている人間とは思えなかった。
「ひっ…!」
男子学生はあとずさりした。
その時、声が聞こえた。
「お前はまだ来ちゃいかん!」
そして体をドンと押された。
気がつくと駅の椅子に座って寝ていた。
塾帰りの中学生が、電車に乗って家に帰ろうとしていた。
しかし、もう終電は終わってしまっていた。
親に連絡して迎えに来てもらおうと思ったその時、遠くから電車の走ってくる音が聞こえた。
(終電は終わったはずなのに…)
少し違和感を覚えたが、自分の降りる駅まで行くようだったので、それに乗ることにした。
電車内は、真夜中にも関わらず、小さい子供も乗っていた。
それに、普通は本を読んだり、スマホを触っている人もいて良いはずなのに、この車両になっている人たちは何もせずに黙って下を向いている。
空いている席に座り、駅に着くのを待った。
それから、一時間以上が経過した。
これくらい経っていたら、一つの駅ぐらい停車してもいいはずなのに、まだ一度も駅で停車していないのだ。
(いくらなんでもおかしい)
外の景色もさっきからずっとトンネルの中を走っているように真っ暗だ。
「すみません。この電車はどこに向かっているんですか?」
不安になって隣に座っていた男性に尋ねた。
「この電車の行き先かい?この電車は、黄泉の国に向かっているんだ」
その男性の顔を見ると、顔が血だらけで、生きている人間とは思えなかった。
「ひっ…!」
男子学生はあとずさりした。
その時、声が聞こえた。
「お前はまだ来ちゃいかん!」
そして体をドンと押された。
気がつくと駅の椅子に座って寝ていた。