「それから何度白いペンキで塗り直しても、しばらくしたら赤く染まるから二つとも赤く染めたんだ」

想像したら目眩がしてきて、私はベンチに座った。

「そのベンチにもね、怪談があるんだ」

私が止める前に、桐ヶ谷くんは話し始めた。