「白いブランコ」

女の子がブランコで遊んでいた。

「あなた、一人?」

声が聞こえて隣を見ると、同い年くらいの女の子がいた。

その女の子は、立ってブランコをこいでいた。

「すごいすごい」

女の子は手を叩いて、その様子を見ていた。

すると、だんだんスピードが早くなり、ついにブランコが一回転した。

「あっ」

女の子が落ちたかもしれない声をあげたが、女の子はどこにもおらず、あんなに激しくこいでいたブランコは全く揺れていなかった。

しばらく呆然としていると、となりのブランコが、みるみる赤く染まり始めた。

「きゃー!」

それに驚いた女の子は、ブランコから降りて公園を出て行った。