さすがに偶然……いや、でも。
「ねぇ、それって…もしかして、このお守りのこと?」
今日届けようと思ってポッケに入れておいた水色のお守りを取り出すと。
「あっ!それ、なんで早葵が持ってるの…!?」
なんて、目をまん丸にして驚いた。
「いや、昨日拾って…って、これ流星のなの?」
「そうだよ。早葵ともう一度結ばれますようにって…思って…」
すると、暗闇でも分かるくらいにみるみる頬を赤く染めあげていく流星。
「っ…だめ、見ないで。今の俺、絶対変な顔してる」
そんな流星が可愛くて、愛おしくて。
「やだ」
流星の唇に、そっと自分のそれを重ねた。
「今日くらい、焼き付けさせてよ」
これからまた離れ離れになっても、絶対に大丈夫なように。
この夏が過ぎても、赤い糸がほどけないように。
「…だから、私のこともちゃんと見ててね?」
あなたのことが大好きだって、一生をかけて伝えていくから。