お味噌汁を一口飲むと
ホッとしたような表情を浮かべた
筒井さんの言葉に固まってしまう


帰ってくる楽しみが出来た‥‥‥?


私のご飯を食べてそんなことを
行ってもらえると思わず鼻がツンと
してきた。




『フッ‥‥泣くな。後で治療するぞ?』


「な、泣いてません!」


寸前でなんとか涙を堪えると、
美味しそうに沢山食べてくれる
愛しい姿をまた目に焼き付けた


沢山迷惑や心配をかけてきたのに、
私のことを大切にしてくれる人に
何か一つでもしてあげれること。


マスターの珈琲を飲んだ時のような
顔をさせてあげれたことが何より
嬉しく思える



その日も沢山おかわりをしてくれ
ホッとしたあと、お風呂に入り、
リビングで筒井さんと少しだけ
お酒を一緒に飲んだ。


『はぁ‥明日から煩いのが
 アポ無しで来るぞ?』


「そんな‥‥
 筒井さんがここにいることが、
 多分嬉しいんだと思います。
 あんなはしゃぐ蓮見さんを
 久しぶりに見ましたから。」


亮さんとのやりとりも勿論
見ていて楽しいし面白いんだけど、
やっぱり3人揃うとしっくりくる


ずっと見ていたいような仲の良さに
羨ましいなんて思ってしまうほどだ。



『頻繁に2人とはメールはしてるから
 久しぶりでもないけどな‥‥。
 お前のこともよく聞いてたぞ。』


えっ!?


飲みかけていたお酒を喉に
詰まらせてしまいそうになり、
慌てて飲み込む。


「ケホッ‥‥ンッ‥‥な、何を
 聞いてたんですか!?」


蓮見さんが私が落ち込んでる時に
連絡をしてくれたのは聞いたけど、
頻繁に何を言っていたのか怖くて
心配になる。


そんな後ろめたい事や
おかしいことはしていないはずだけど‥



『亮とご飯に行ったこととか、
 あとは‥‥‥頻繁に社内の
 人からお前が告白されてるとか?』


ドクン


蓮見さんがなんでそんなことを
知っているんだろう!?


菖蒲にはよく相談してたけど、
何処からそんな話が出たか心配だ。



「あ、あの‥‥私はそういうつもりは
 全くなくて‥その丁寧にお断りを
 してます。」


テーブルにお酒を置くと、
筒井さんの方を向いてしっかりと
目を見て話した。



『‥‥‥綺麗になったからな。』


えっ?


スッと伸びてきた手が私の頬をかすめ
そこからゆっくりと唇をなぞっていく。


「‥‥‥本当に‥そう思いますか?」