自分に嫌気が差したのと、この気持ちが今終わるかもしれないという恐怖に涙が滲む。


そして線香花火が、揺れながら地面に落ちた時、私は一言、消えるように呟いた。


「先輩が大好きです……ずっと好きでした」


聞こえないような声。


同時に落ちた線香花火と私の涙。


視界が滲んで先輩を見られない。


……それでも言えてよかった。


先輩に振られても仕方ないと思うけど……大好きです、先輩。


涙をもう一粒落とし、思い切って先輩を見つめたのだった。