花火の音を聞きながらわたあめを買いに行き、高台の上にあるベンチに2人で腰掛けた。


実はここ、幼い頃、お父さんに教えてもらった秘密の場所。


だから人は居ないし、静かに花火を見られる。

だけど、その分二人きりだからドキドキが加速したりする。


もちろん心臓の音は大きくなっていくばかりで、花火より先輩の横顔を見つめる時間の方が長かった。


二人きりの時間なんて今まで全然なかったし、これは告白のチャンスかもしれない。


って思うけど先輩は、絶対に好きな人がいるだろう。


それが怖くて怖くて、結局何も言えずに毎回終わる。