なんかめちゃくちゃおいしそうなんですけど。


香るフルーツの甘い匂いにやられそうになる。


しかも時折、


「まじうま。」


とか目の前で煽ってくるからずるい。


目の前の問題に集中しなくちゃね。


最初はスラスラ解けていたのに問題が進むにつれて、どんどん難易度が上がっていく。


次の大問に入った時。


あれ、これわかんない。


さっきまでのやり方でやろうとしても複雑になってしまって解けない。


急に手が止まってしまった。


すると、


「それはねー、」


分からないという私の気持ちが、言わなくても伝わっていたかのように糸瀬くんが説明し始めた。


伊達にスイーツ食べてたわけじゃなくてちゃんと私のことも気にしてくれてたのが余計にむかつく。


なんでこんなに完璧なのか気になってしょうがない。