「糸瀬くん、甘党なのに細いよね。」


「体質かな。」


む、むかつく、、、、。


「トレーニングしてんのもあるかもな。」


確かに糸瀬くんは細くてシュッとしてるのにさっきもノートの山を軽々と持っていた。


それをみて力持ちだなーと感心したんだよね。


トレーニングしてるの意識高いな。


運動もちゃんとできるのがむかつくどころかもはや尊敬。


注文が終わったところで、今回の本題である勉強を始める。


「よーし、じゃあ始めるか。」


気合いを入れ直して参考書を開いてルーズリーフを出した。


「どこがわかんないの?」


糸瀬くんはすぐに私の参考書を覗き込んで聞いてくれる。


「ここから分かんなくなっちゃったんだよね。」


参考書を指さすと糸瀬くんは


「ここね。」


と言って、自分のリュックから裏紙とペンを取りだした。


「これは一旦ここの値をxの二乗に置き換えて、これを使って式作ってあげるやつ。」


カリカリとペンを動かし裏紙に式を書き込んでいく。