なんで、今こんなにもドキドキしてるんだろう。


鼓動がうるさい。


「ありがとう。」


「ん。」

もしあのままさっきの車両にいたら私傷ついてたよね。


別に糸瀬くんの彼女でもなんでもないけど。


糸瀬くんと一緒にいたんだから注目浴びてもしょうがない。


「着いた。」


糸瀬くんの声と同時に電車のドアが開いた。


「どこのカフェにする?」


「おすすめのとことかねーの?」


よくぞ聞いてくれました。


実は、桃ヶ丘駅周辺のカフェには自信がある。


結構友達とかとも行くし。


カフェ巡りが好きで週末はカフェに行って読書したり勉強したりすることも多いんだよね。


「あるよー。でも駅からちょっと歩くけどいい?」


私が選んだお店は、駅からちょっとだけ歩いたところにある。


内装がオシャレで、メニューもどれも美味しい。


こないだそのカフェに足を運んでみてすぐに気に入った。