はぁ良かったと安堵していると


「車両移ろーぜ。」


と糸瀬くんが小さな声でそう言ってくれた。


また、気遣ってもらっちゃった。


「ごめんね。」


「あんたが謝ることじゃねーよ。」


ささっと隣の車両へ移ると、同じ高校の生徒はいなくてほっと胸を撫で下ろす。


糸瀬くんの対応に感謝。


なぜか心臓がドクドクと高鳴ってしまう。