「教えてもらっていいの?」


一応、聞いておくと


「別に。成績やばいんでしょ。」


と当たり前のように教えるといった様子だった。


デートは断るくせに勉強を教えるのは断らないんだ。


謎人間だな。


なんか、今日台風とかくる?


「で、いつが都合いいんだよ。」


「えっと、、、私もいつでも。」


「じゃ、今日だな。」


決定とでもいいたげな表情で糸瀬くんは言ってきた。


今日、、、。


こんなに早くことが進むとは思いもよらなかった。


今日は用事がないからいいけど。


なんか未だに何が起こっているのかよくわかんない。


「場所。どこにする?」


優しさを宿したような、糸瀬くんの発言にびっくりしつつもいい人だなと実感する。


「糸瀬くんが帰りやすいとこにしよ。」


わざわざ糸瀬くんの家と逆方向のところでやると、帰るのめんどくさいよね。


できるだけ迷惑かからないようにしなくちゃ。