高校に入る前の春休み。


地元で過ごす最後の春休みだった。


学校にちゃんと行き始めて、勉強を頑張ることで出来た友達とたくさん遊んだ。


「想〜、ってかお前なんで東京行くことにしたん？」


「別になんでもいいだろ。」


「最後なんやし教えてくれてもええやろ。」


「気になるヤツが、、、、。いたから。」


どうせ言ったところでなにも変わるわけじゃないからとホントのことを言ってみる。


「えええええー！！」


予想以上に驚かれたな、、。


思わず笑ってしまう。


「それって女子？」


「どっちでもいいだろ。」


ちょっと恥ずかしくて俯く。


「女子なんだなぁー糸瀬おっとなー！」


まだ小学生みたいな周りのノリがなんかその日だけは楽しくて


「女子だよ。」


と言ってしまった。