しかし私は土手へ向かう人を横目に、川と並行に歩いた。


地元民の特権と言うべきか、人のあまりいない穴場を知っていた。


途中で甘いものが食べたくなって、りんご飴を買った。


人がいっぱいいたから花火に間に合わせるために諦めようかと思ったけど、混んでいたのは隣のかき氷で、時間をかけずに買うことができた。


花火大会の会場から10分ほど歩いたところに24時間営業のスーパーがある。


このスーパーには屋上駐車場があり、花火大会の花火がよく見える。


昼間は車が行き来していることもあるが、夜はほとんど使う人がいない。


花火が上がる方角は高い建物もなく、絶好のスポット。


子供のときからこの地に住んでいる両親からの教えだ。


中学生の時もここで見たから、友達がいるのではないかと心配したけど、いなかった。