落ち着いてから、匠海くんは、おばあちゃんのことを話してくれた。



「星を見るのも、おばあちゃんの影響なんだ。おじいちゃんが早くに亡くなっててさ、俺1回聞いたことがあるんだ。寂しくないの?って。そしたら、星を見ると一緒にいる気持ちになれるって。だから俺も、寂しいのを紛らわすようにここで星見てた」


「そうだったんだ」


「そんな時に、日葵と出会った」


「…え?」


「最初は、花火を見てる時の笑顔が可愛いなって。だから、話しかけた」



自然と言われた可愛いに顔が熱くなった。



「あのスーパーに行ったらまた会えるんじゃないかと思って用もないのに行ったり。会えない日もずっと日葵のことが頭から離れなかった」



いつの間にか空は暗くなっていて、星が輝いている。



「毎日メッセージくれて嬉しかった。でも、今会ったら弱い自分を隠せないと思って、返事出来なかった。ほんとにごめん」


「ううん」


「…でも、会いたいって思っちゃったんだよね」



匠海くんは、赤く腫れた目で私を見た。