それを聞いた途端、顔から火が出るんじゃないかと思うぐらい熱くなり、心臓がバクバクと鳴り出した。
思わず唯ちゃんから目を逸らして口元に手を当てる。
「っ〜・・・、ちょっと、何か言ってくださ──な、なんて顔してるんですか」
沈黙に耐えられなくなったのか声を上げた唯ちゃん。
だけど、俺が顔を真っ赤にしていることに気付いたみたいだ。
クソ・・・結構恥ずかしいな。
「そ、そりゃ・・・好きな子にそんなこと言われたらこんな顔にもなるって・・・。ハァ〜・・・全く、唯ちゃんらしい告白だね」
そう言って俺も席から立ち上がり、唯ちゃんの目の前に立つ。
俺が動いたのを見て、ビクッとする唯ちゃん。
「あ、あの・・・先輩?」
「あんな可愛い事言われて、何もするなっていう方が無理な話なんだけど?」
少しずつ近付いていき、唯ちゃんを壁ドンして迫っていく。
「っ・・・だ、だって、それは先輩が・・・」
俺に迫られてうつむく唯ちゃん。
さっきより顔が赤くなってる・・・可愛い。
「俺が言って、って言ったからだよね。わかってる。だけどね」
「・・・だけど・・・?」
俺の言葉に、おずおずと俺の事を見つめる唯ちゃん。
自然と上目遣いになってるの、ほんとずるいよな・・・。
「・・・俺に、質問させて?」
「な、なんですか?」
思うところはいっぱいあるけど、質問させてもらう事にした。
「質問1、俺の事好きですか?」
「!!・・・は、はい」
少し驚いたあと、コクリと頷く唯ちゃん。
これは今言われたからわかってる。
でも、確認したいのはその事じゃない。
「質問2、俺と、付き合ってくれますか?」
「っ・・・はい」
少しずつ小さくなっていく返事。
だけど、素直に答えてくれているみたいだ。
愛おしさが、溢れだしそう。
「・・・質問3、キス・・・してもいいですか?」
「・・・は──んっ!?」
唯ちゃんが答え終わる前に、唯ちゃんの首に手を回してキスをする。
可愛い・・・ほんとに可愛い・・・。
好きだ。
怖がりなところも、素直になれないところも・・・全部。
「・・・俺からの質問は以上で終わり。だけど、1つ謝らせて?」
「なんですか?」
「これ以上好きにさせないでくださいって言葉、ちょっと無理そうかも」
「・・・良いですよ、それ、自分でも無理だってわかってますから」
唯ちゃんの発言に思わず頬が緩む。
つまりは、もっと俺の事好きになってくれるってことでしょ?
嬉しすぎるって。
「そう・・・。じゃあ・・・書類の整理、続けよっか」
「・・・はい」
唯ちゃんと無事結ばれたところで、放置していた作業を進める。
俺は幸せを噛み締めながら、隣に座っている唯ちゃんを見つめた。