ここ最近、唯ちゃんが素直なことが多い。
しかも、近付いても抵抗をしてこない。
それが嬉しくて、委員会の作業で隣に座る度にキスをしていた。
正直、男にこんなに簡単に唇許すなよとも思うんだけど・・・受け入れてもらえることが嬉しくてついついしてしまう。
今日も委員会の仕事で唯ちゃんと作業がある。
ガラッと扉を開けて、委員会室へと入る。
そこには既に唯ちゃんが作業していた。
「唯ちゃん、仕事手伝うよ」
「っ・・・お、お願いします・・・」
作業をしている唯ちゃんの隣に座り、書類を半分取る。
その時に唯ちゃんのことをチラッと見るけど、俺のことを意識しているのか、どこか緊張しているようだった。
いつもより緊張してる・・・?
俺が隣に座ったからか。
いつも、隣に行く時にキスしてたからかな?
「唯ちゃん、どうしたの?」
「えっ!?い、いえ。なんでもないです!!」
俺のことを見たあと、すぐに目を逸らす唯ちゃん。
視線の高さ的に、俺の口元を見て目ぇ逸らしたよね。
やっぱり、キスされるかもって意識してるのかな。
「・・・そう?だけど・・・書類、逆さだよ?」
「!!」
俺の指摘で自分の手にした書類が逆さであることに気付き、慌て出す唯ちゃん。
ほんと、可愛すぎない?
「なんでもなく・・・ないよね?どーしたの?」
「ほっ、本当になんでもないですから!!」
低めの声で優しく声をかけるけど、俺の方を見ずに書類を直す唯ちゃん。
さっきから目が合わないな。
「それにしては俺の方見ようとしないよね?それ、俺が原因?」
「・・・えぇ、そうです。その通りですよ。先輩のせいです。好き好き言ったり、冷たくなったり・・・私の心かき乱して・・・。これじゃ、私ばっかりドキドキさせられっぱなしじゃないですか」
「唯・・・ちゃん・・・?」
俺の言葉に、立ち上がりながら言葉を紡ぐ唯ちゃん。
それを見て、俺はキョトンとすることしか出来なかった。
「初めはなんとも思わなかったのにっ・・・段々先輩に好きって言われるのが嬉しくなってくるし、ドキドキもするしっ・・・先輩の気持ち、受け入れてもいいかもとか思い始めちゃってるし・・・!」
「え──・・・」
「・・・好きです、先輩。これ以上、好きにさせないでくださいっ・・・!!」
頬を赤く染めながら、俺の方を見て告白してくる唯ちゃん。