山崎side



土曜日、伊達ちゃんと伊織の計らいで真白ちゃんとお出かけができるようになった。



真白ちゃんは俺と伊織がいることに驚いていたけど、伊達ちゃんが丸め込んで一緒に行動することに。



伊達ちゃんは伊織がいるから2人で並んで歩いている。



必然的に、俺が真白ちゃんの隣に並んで歩いてるんだけど、手は繋げずじまいだった。



うーん、ガードが硬い・・・。



そんなことを考えていると、テーマパークにたどり着く。



「どこから回る!?ゴーカート?ループコースター?コーヒーカップ!?」



テーマパーク内に入るなり、伊達ちゃんが嬉々としてどこを回ろうか聞いてくる。



余程嬉しいのだろう、無いはずの犬のしっぽをブンブン振ってるのが見えそうだ。



「順番に回ろうよ、時間あるし」



「賛成ッス」



満場一致で順番に回ることになったけど、ここ、確かお化け屋敷あったよね?



そうなると・・・真白ちゃんがな・・・。



そう思い、真白ちゃんの方を見る。



だけど、真白ちゃんは気にしてないのかウキウキとしていた。



なんだかんだ言っても、楽しみにはしてたのかな?



そんなことを考えながら、次々に乗り物を堪能した。



「よーし、絶叫系の後は──・・・お化け屋敷!!」



絶叫系を全て乗り終えたあと、キラキラとした目で提案してくる伊達ちゃん。



お化け屋敷は真白ちゃんが嫌がるんじゃないか?



怖いの苦手だし。



「え・・・行くの・・・?」



案の定、真白ちゃんは顔を真っ青にして不安そうに伊達ちゃんに聞いていた。



「2人で別れて入ろーぜ。俺は一花と行く」



「そうなると、真白ちゃんは俺とだけど──」



「よし!そうと決まれば、唯、レッツゴー!!」



「ちょ、ちょっと・・・!!」



話が進んでいくけど、真白ちゃんは行きたがらないだろう。



そう思って言い出そうとしたけど、伊達ちゃんに背中を押されて無理矢理中に入ってしまう真白ちゃん。



・・・こうなったら、入るしかないか・・・。



そう思って中に入ると、縮こまりながら辺りをキョロキョロしている真白ちゃん。



「あーらら、逃げる隙も与えてくれなかったね。中に入ったからには、進むしかないよ」



「う〜・・・」



頭を抱えながら唸る真白ちゃん。



余程嫌なんだろうな。