『これから夕飯の買い物をして、あなたの家に行って、冨永って人と一緒に夕飯を作るのね?』

『そう。お願いできるかな?』
男の言葉にミカはうんうんと頷く。

『それで、お兄さんはこれからどうするの?』
『俺は仕事が終わったらまっすぐ家に帰る。できたら君も一緒に夕飯を食べてほしい』

『私も一緒に?』
ミカが自分のことを指差す。

『あぁ。そこで俺をそっちのけにして冨永に気があるフリをするんだ』
『なんだかわからないけど、わかった』

『それと、君の名前なんだけど今日だけ晴子でもいいかな?』
『晴子? いいけど、ださくない?』

『そんなことない。清楚っぽくて可愛いじゃないか』