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翌朝目が覚めたときお味噌汁の匂いを感じた太一は飛び上がっていた。
ドダドタと足音を立てて寝室からでていくと、キッチンに冨永が立っていた。
そいの姿を見た瞬間、カーッと頭に血が登っていくのを感じる。
「お前、また人の家に入り込んで……!!」
怒りに任せて追い出そうとしたとき、冨永が冷静にテーブルの上にあるチラシを指差した。
それはスーパーの広告で、裏返しにされた白い面に自分の文字で『鍵交換。13時』と書かれている。
確かに自分がメモ書きしたもので間違いないが、これがどうした。
「今日は家に誰かがいないといけない日ですよね? 僕がいますよ」
ヘラヘラと笑いながら言う冨永は、土下座していた冨永とはまるで別人のようだ。
この家にずっと居座るための術を見つけて余裕を見せているように感じられる。
実際にそうでなけえれば追い出しても追い出しても戻ってくるはずがない。
図々しいを通り越した行動だ。
「そのことなら気にしなくていい。俺が家にいる」
翌朝目が覚めたときお味噌汁の匂いを感じた太一は飛び上がっていた。
ドダドタと足音を立てて寝室からでていくと、キッチンに冨永が立っていた。
そいの姿を見た瞬間、カーッと頭に血が登っていくのを感じる。
「お前、また人の家に入り込んで……!!」
怒りに任せて追い出そうとしたとき、冨永が冷静にテーブルの上にあるチラシを指差した。
それはスーパーの広告で、裏返しにされた白い面に自分の文字で『鍵交換。13時』と書かれている。
確かに自分がメモ書きしたもので間違いないが、これがどうした。
「今日は家に誰かがいないといけない日ですよね? 僕がいますよ」
ヘラヘラと笑いながら言う冨永は、土下座していた冨永とはまるで別人のようだ。
この家にずっと居座るための術を見つけて余裕を見せているように感じられる。
実際にそうでなけえれば追い出しても追い出しても戻ってくるはずがない。
図々しいを通り越した行動だ。
「そのことなら気にしなくていい。俺が家にいる」