「向日葵!乗ってくー?」

「いい。歩くから」

「そんなあ」


わざとらしく悲しむ声が。

そんなことを気にせずにスタスタと歩くと大門が見えてきた。


「…」


いつみても豪華。


「ごきげんよう」

「そのバッグ新作の?」

「よくお気づきです事」


周りには、お嬢様たち。

何の苦労も知らない、お嬢様。

今日は新作のバッグの自慢かな。

教室につき座るとすぐに撫子が追いかけてきた。



「おっはよー!」

「さっきも挨拶したじゃん」