「土曜日は模擬試合、お疲れさま」
模擬試合の後は最初に反省会をしてから練習を始める。新人戦まで残り一ヶ月半。どんな練習が自分に必要か考えていかないと。
「理菜は模擬試合を終えてどうだった?」
一人一人が自分の反省を振り返り話ていく。私の番が回ってきた。
「正直、模擬試合の結果はすごく悔しかった。演武中、自分のことより他の人の演武のことばっか考えて全然思うようにできなかった。それは土曜日だけじゃなくて最近の私はずっとそうだったと思うんです。だから模擬試合は本当に悔しい結果でしたけど、今度の新人戦では必ず、全道一位になります」
思わず、バーっと話してしまった。みんなも呆気に取られている。
今までの私ならこんなこと言えなかった。宣言もしたことがない。やんわりとして勝てたらラッキーって感じ。でも今の私は違う。ちゃんと覚悟を決めたんだ。
だから堂々とちゃんと言える。全道一位を目指すし全国でも結果を残す。
「うん、色々考えたんだな」
西園寺先輩が大きくうなずく。
「今回で理菜は多くのことを学んだ。それは勝つことよりも大事なことだ。模擬試合は理菜にとって良い経験になったな」
「新人戦でも負けないからね、理菜」
蘭先輩がニヤリとした顔でこっちを見てくる。私だって次は負けないもんね。
「次、修也」
「俺は土曜の模擬試合、めっちゃ楽しかった。けど西園寺先輩に負けたのは悔しいし、俺の目標は全国一位を取ること。それに変わりはありません。それまで練習あるのみ。次は西園寺先輩に勝ちます!以上」
修也はいつものままだ。いつも熱くて、少林寺が好きで、思ったことを堂々と言える。今の私ならわかる。修也は覚悟を持って少林寺をやってきてたんだね。
久しぶりにすごく気持ちのいい練習ができた。疲れているはずなのに体が清々しい。
「理菜。あのさ、色々言って悪かったな。やる気ないとかおしゃれしてるからとか言って。理菜の気持ち全然考えてなかった」
模擬試合の前に修也に散々なこと言われた。
「俺、ずっと少林寺をしている理菜がかっこいいと思ってたんだ。それが羨ましくてさ。俺より才能あるのに、やる気のない理菜見てると何だかむかついて」
「いいよ。私も悪かったし、自惚れていたところがあったから」
「さっきの理菜の言葉を聞いて、また理菜と一緒に頑張れると思うと俺も嬉しくなっちゃってさ。お互い新人戦まで頑張ろうな」
一華の言っていたことを思い出す。修也が私のこと好き?そんなのあるわけないよね。
これは好きとかじゃない。腐れ縁のいつものノリだ。
グーと私のお腹がなった。
「腹減ったし、さっさと帰るか」
修也の意見に私は大きく頷いた。
模擬試合の後は最初に反省会をしてから練習を始める。新人戦まで残り一ヶ月半。どんな練習が自分に必要か考えていかないと。
「理菜は模擬試合を終えてどうだった?」
一人一人が自分の反省を振り返り話ていく。私の番が回ってきた。
「正直、模擬試合の結果はすごく悔しかった。演武中、自分のことより他の人の演武のことばっか考えて全然思うようにできなかった。それは土曜日だけじゃなくて最近の私はずっとそうだったと思うんです。だから模擬試合は本当に悔しい結果でしたけど、今度の新人戦では必ず、全道一位になります」
思わず、バーっと話してしまった。みんなも呆気に取られている。
今までの私ならこんなこと言えなかった。宣言もしたことがない。やんわりとして勝てたらラッキーって感じ。でも今の私は違う。ちゃんと覚悟を決めたんだ。
だから堂々とちゃんと言える。全道一位を目指すし全国でも結果を残す。
「うん、色々考えたんだな」
西園寺先輩が大きくうなずく。
「今回で理菜は多くのことを学んだ。それは勝つことよりも大事なことだ。模擬試合は理菜にとって良い経験になったな」
「新人戦でも負けないからね、理菜」
蘭先輩がニヤリとした顔でこっちを見てくる。私だって次は負けないもんね。
「次、修也」
「俺は土曜の模擬試合、めっちゃ楽しかった。けど西園寺先輩に負けたのは悔しいし、俺の目標は全国一位を取ること。それに変わりはありません。それまで練習あるのみ。次は西園寺先輩に勝ちます!以上」
修也はいつものままだ。いつも熱くて、少林寺が好きで、思ったことを堂々と言える。今の私ならわかる。修也は覚悟を持って少林寺をやってきてたんだね。
久しぶりにすごく気持ちのいい練習ができた。疲れているはずなのに体が清々しい。
「理菜。あのさ、色々言って悪かったな。やる気ないとかおしゃれしてるからとか言って。理菜の気持ち全然考えてなかった」
模擬試合の前に修也に散々なこと言われた。
「俺、ずっと少林寺をしている理菜がかっこいいと思ってたんだ。それが羨ましくてさ。俺より才能あるのに、やる気のない理菜見てると何だかむかついて」
「いいよ。私も悪かったし、自惚れていたところがあったから」
「さっきの理菜の言葉を聞いて、また理菜と一緒に頑張れると思うと俺も嬉しくなっちゃってさ。お互い新人戦まで頑張ろうな」
一華の言っていたことを思い出す。修也が私のこと好き?そんなのあるわけないよね。
これは好きとかじゃない。腐れ縁のいつものノリだ。
グーと私のお腹がなった。
「腹減ったし、さっさと帰るか」
修也の意見に私は大きく頷いた。