とその場にへなへなとしゃがみ込み、ほっと胸をなで下ろした。



「だってお前、連絡しても全然出ねーんだもん。どんどん人も多くなって、匂いもまぎれてわかりにくくなってくるし」



連絡? 急いでスマホを確認すると、月神くんからの着信を知らせるトークアプリの通知が大量に画面に表示されていた。



「ご、ごめんなさい……。気付かなかった……」



「いいって。まあ、とりあえずここ埃っぽいからさ……場所、移動しようか」