――翌朝。 「うーん……。ね、眠い……」 昨夜あまり眠れなかった私は、教室に着いてすぐ、自分の席でうとうとしていた。 それもそのはず。昨日の放課後に出会った狼男くん(とりあえずこう呼ぶことにした)に、人間だとバレてしまったから。 まさか、匂いで正体を明かされてしまうなんて、思ってもみなかったな……。