どう考えても私のことをばっちりと見ていたはずなのに……。



「ねえ、今何かにぶつかった気がするんだけど」



「えーっ? ぶつかるようなものなくない? もしかして透明人間でもいたとか⁉」



「やだぁ~っ! こわーい!」



キャハハハ、という甲高い笑い声に、心臓が早鐘を打つ。



何故って、私の目の前に――、



相沢(あいざわ)さん、園田(そのだ)さん……」



もう二度と会いたくなかった人たちが、ちょうどそこにいたからだ。