「お前がどれだけ『違う』としらばっくれたとしても、俺の鼻はごまかせないんだよ」



男の子がうなるように言ったその直後、頭の上から白銀色の髪と同じ色の毛におおわれた、大きな三角形の耳が生えてきた。



それは昔、たまたま図書館で見ていた動物図鑑に出てきた狼とまったく同じもの。



もしかして。いや、もしかしなくても。



この男の子、狼男だったりして――……⁉