「昨日、返事がなかったからもう一度聞くけど」



まばたき一つできない私に向かって、月神くんが口を開いた。



「お前、やっぱり人間だろ」





「な……、何のことでしょう?」



あわててサッと視線を逸らしてしらを切るものの、「とぼけても無駄だ」と、月神くんは至近距離で私の匂いをかいでくる。