「キャ――――ッ‼」



耳をつんざくような女子の悲鳴の後、無数の鋭い視線が私に向かって飛んでくるなり、グサグサと突き刺さる。



「ちょっ……、やだ! つっ、月神くん……下ろしてっ‼」



「却下。あぶねーから大人しくしてろ。行くぞ」



手足をバタつかせるという抵抗も虚しく、私は月神くんに抱きかかえられたまま教室から連れ出されてしまった。