「ねえ。透明人間女ってさ、転校生の透山さんのこと?」



ふと、月神くんに群がる女子のうちの一人が私の名前を口にした。



なんだか銃口を向けられた気分になって、反射的にドクッと心臓が跳ね上がる。



「そーそー。そいつ、今教室にいんの? 話したいことがあるから呼びに来たんだけど」



「うーん、どうだったっけ? あの子、急に現れたと思ったら、いなくなっていること多いし……」



ヤバいヤバいヤバい。このままここにいたら、月神くんに身柄を引き渡されてしまう。