「明花っ……。休憩、させて……」



あともう少しで月神くんが今夜泊まる部屋に差しかかった時。



ヒュー、ヒューと苦しそうに呼吸をしながら、私にそう訴えてきた。



ずっと急いでいたから、ここで少し休ませておこうか。



「わかった。じゃあ……」



そう言って、私の肩に乗っかっていた月神くんの腕をおろしたその時。



「えっ?」