「えっ? どういうこと?」



「どういうことって……俺とお前、幼稚園に通ってたぐらいのガキの頃によく一緒に遊んでたんだよ」



「ええっ⁉」



おどろいた。まさか、私が月神くんと昔仲良くしてただなんて……。



「そうそう。颯と明花ちゃんはいつも一緒で、よく一緒に公園で遊んでたわよね」



ママさんが付け加えるように言ってきた言葉に、頭の中でバラバラだったパズルのピースが合わさって1枚の絵になるように、おぼろげだった昔の記憶が鮮明によみがえる。



「……思い出した」



そうだ。幼稚園の年長さんになったばかりの頃から、卒園と同時に引っ越すまで、私は月神くんとよく一緒に遊んでた。



だから、月神くんと一緒にいる時に、小さかった頃出来事を思い出したり、よく一緒に遊んでいた男の子の面影を彼に重ねたりしてたんだ。