パーティー会場は、都心部の高級ホテルにあるホールだった。



高い天井につるされた大きなシャンデリア。毛足の長いふかふかとした深紅の絨毯。



シルクのクロスがかけられたテーブルには、色とりどりでゴージャスな料理がたくさん並んでいる。



この会場に来ている人たちもドレスアップしているけれど、ここにいる人たちが狼男と狼女かと思うと、とても不思議な感じがする……。



月神くんのお父さんが乾杯の音頭を取った後。



優雅なクラシック音楽の生演奏が始まり、会場の至る所でおしゃべりに花が咲き出した。