「俺はやめようって止めたんだけど、理人が偵察しようって言い出して……」



「朱音くんだって、面白がってたでしょ? ってか、僕たち一応飛べるんだから、あれだけ『空から見張っとこう』って提案したのに」



「やだ。飛んだら無駄に体力使って疲れるじゃん」



「ってかお前ら2人共、俺と明花のデートに水差してんじゃねーよ」



学園にいる時と変わらない3人のやり取りに、苦笑いしつつもほっこりとした気分に包まれる。



そうだ。私はもう一人じゃない。



この3人が、すぐ傍にいてくれるんだ。