ジュストはそう言い、傍にあった大きなベッドの上の埃避けの布を外した。その下にあるのは、ここで暮らしている時に彼が使っていただろうベッドだ。

 私を抱き上げるとベッドの上へと寝かせ、自分の上着を脱いだ。

「……綺麗」

 私は窓から差し込む光に、キラキラときらめく埃を見て言った。白いシャツ姿になったジュストは苦笑して、私の頭の横に両手を付いた。

「なんだか……とても、余裕がありますね。お嬢様。これからの未知の体験が怖くないですか?」

「……だって、ジュストは私の嫌がることを、絶対しないでしょう?」

 ジュストは私が嫌がることを、今までにしたことがない。だからこそ信頼しているし、彼を疑ったことなんていない。

 それを聞いたジュストは、苦笑して頷いた。

「そうですね。敢えてすることは、絶対にないとは言い切れますけど……そこまで純粋に信頼されていると、なんだか、それはそれで、複雑な気持ちになりますね」

 私の着ていたアンダードレスの肩ひもをするりと落とすと、彼は首筋を舐めた。ぬるっとした質感の舌は、今までにない刺激を身体に与えた。

「ジュスト……くすぐったい……」