そうされることが、嫌ではなかったから。

「こんなにも可愛らしいお嬢様を、これからどうやっていじめようかと考えています」

 ジュストは肉欲を感じさせるような、いやらしさなんて見えない可愛らしい顔をしているというのに、私の纏っていたドレスを床に落として楽しそうな表情になっていた。

 薄い下着姿では心許なく、私は後ろへと後退ろうと思った。

「私のこと、揶揄って遊ぶつもりなの? ……いつもみたいに」

 これまではジュストは私が驚いたり、彼の言ったことにイライラしたり……そんな様子を見ては、楽しんでいた。

 けど、今思い返すとそうしてもらっても、一緒に居れて話せれば、それだけでいつも嬉しかった。

 そのくらい、私はいつも傍に居るジュストのことが好きだった。

「僕はお嬢様で遊んだことなんて、これまでに一度もありませんね。そんなに人聞きの悪いことを言わないでください」

「けど、私を虐めるってそういうことでしょう」

「いえ。僕が言っているのは、大人の意味でお嬢様をいじめるってことなんですけど……口で説明してもきっとわからないので、これから実践してお教えしますね」