「そんな風に、泣いても駄目よ。オレリー。だって、貴女はもう可哀想な病弱の女の子ではないもの。健康で誰かに同情されるような子ではなくなったの。対等なのよ。私たち……もしこれ以上、何か言いたい事があるのなら、こうして二人きりではなく、誰か第三者を入れて、また話し合いましょう。そこで通用するような言い分を用意しなさい」

 私はそう言って、呆然としている妹オレリーを置いて部屋から出て行った。

 もう病弱ではないのならば、ここからはすべての人と対等になる。これまでの私のように、健康な姉だからと何もかも許してはくれない。

 だから、そんなあの子から縋りつかれても手を離す……これが、私があの子の姉として今してあげられる最大限のことだった。