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 主寝室の扉を開くと、ここで待っているはずのジュストが見えて、私はほっとして彼の名前を呼んだ。

「ジュスト……」

 私は身体の隅々まで磨かれ髪も綺麗に乾かしてもらって、つやつやになるまで香油を付けて梳かして貰っていたんだけど、大きなベッドに座っていたジュストはガウンに濡髪のままで、大きな氷を入れた濃い色のお酒を飲んでいたようだった。

「……どうでした? きっと喜んで頂けるとは、思っていたんですけど……ご本人の反応を見るまではなんだか不安で、こんな僕も割と可愛いところがあると思いませんか」

 苦笑した彼はベッドの脇にあるチェストへと持っていたグラスを置くと、扉の傍に立ち尽くしていた私へ手を伸ばした。

 いけない。なんだか、胸が高鳴って……とても平静では居られない。

 さっきまでは、今夜はジュストとそういうことをするけど、結婚するのだから、何の問題もないと思っていられたのに。