――俺は決して、自分を許すつもりはない。 いつだって、俺は自分を愚かな男だと諌める。 それでも、明衣に想われていた自分だけは……愛してやりたくなった。 それさえも愚かな、許してはいけない思いだったとしても。 そんな俺にも、ただ純粋に他人を想うことができた日々が、存在していたはず。 もう遥か、遠い記憶の中には。―― Side Yousuke