家に帰る最中も帰った後も、悠悟さんからひっきりなしに電話やメッセージが来ていた。
【絶対に何かあったんだろう？ 教えてくれ。どんなことでもちゃんと誠意をもって応じるから】
どうしてそんな言葉を言えるのだろう。婚約者である会田さんを始め、たくさんの女性を泣かせて来たのに。
私は泣きじゃくってぐちゃぐちゃになった顔で、メッセージを返した。
【あなたを信じることはできません。もう私も他の女性たちのことも惑わさないでください】
【他の？ それは誰の】
メッセージを最後まで見ずに私はスマホの電源を切った。
そしてまた泣いた。
悠悟さんとの記憶も彼への思いも涙と一緒に流れていって欲しかった。
