そう思っているうちに重みが身体に圧し掛かってきて、唇にしっとりとしたものが入り込んできた。

微かに甘いお酒の味がしてちろりとそれを舐めると、きゅうと舌に吸い付かれた。

んっと思わず声を漏らすと、その柔らかいものに食むみたいに唇を吸い付かれて、しっとりとしたものに歯列を舐められる。

くすぐったくて唇をそらそうとするけれども、性急な動きでさらに深く攻められる。

キスをされているのだと自覚した。

困惑し始めると同時に熱い手がブラウスの上から私の肌を撫で始めボタンに手を掛けた。

器用に片手だけでそれを外してしまうと、直に私の肌を撫でていく。繊細な動きで刺激を与えられ甘く苦しい感触に耐え切れず甘い声が漏れるものの、今だにキスを続ける唇がそれを吸い取ってしまう。

こんなリアルすぎる感覚は夢であるはずがない。

何が起きているのか、酔った脳でも理解し始めて焦り始めていた。

でももう遅かった。

私は経験したことのない刺激と快感に飲み込まれていった。