「さようならー」

帰りのホームルームが終わった瞬間に誰とも話さずに教室を出た。

電車に乗って、隣町の塾に向かう。

受付で入館を登録して、面談室へ。

「近藤さん、今週も相変わらず順調だね。もっとペース落としてもいいのに」

塾の先生が心配そうに言ってくる。

「いえ、大丈夫です」

「じゃあ、継続して、頑張ろう」

「はい」

いつも、同じ流れの面談。

その後は自習室に籠って勉強。

出るのはいつも10時ごろ。

そこからまた電車に乗って家の近くに帰ってくるのだ。