塾の帰り、いつもと同じように塾では誰とも話さなかったけど、私の心はいつもより明るかった。

スマホを開いて、今日追加されたばかりの水季と麻央のLINEを開く。

そこには可愛いスタンプが送られてきていた。

それを見て、顔がほころんでしまう。

いつもと同じ歩道橋に近づくと、もう唯織がいた。

その姿を見た瞬間、私はどうしようもなく駆け寄りたくなった。

唯織に報告したくて仕方ない。

私にも友達ができたよって言いたい。

「笑顔だね」

唯織が穏やかに言う。

「私ね、ちゃんと学校で話せたの!友達、できた!」

「おー!すごいじゃん」