「えっと、いいよ、うれしい」

「うちらも、名前でいいよ、もう友達だし」

「友達…」

私の中になかった存在。

「でしょ?」

水季も麻央も私に笑いかけている。

「うんっ!よろしくね、水季ちゃん、麻央ちゃん」

「かーわーいーいー」

麻央がお弁当そっちのけで頭をなでてくるものだから、私も箸をおき、笑う。

まだ、ぎこちないのだけど。

「あ、ずるいっ」

水季も私に抱き着いてきて、もう、お弁当どころではなかった。

でも、なぜだか心地よかった。