昔の私の想いを晴らすためにも、私は星一を救わなければいけない。
解決法はいくつか考えた。だから、後は実践するのみ!上手くいくまで何度も何度も挑戦するんだ!
って意気込んでたけど、意外にもすんなりと解決できたのだった。
「まさか、この方法で一発KO出来たとは……星一のお母さん、まぁまぁ単純な人だったね」
「俺もこんなに早く、この苦しみから逃れられると思ってなかった。本当に、奏ってみんなに人気だな」
実は、私の方から直接星一のお母さんに会いに行った。んで、家に上がらせてもらって話を直接した。
星一には近くの公園で待機してもらっていた。でも、十分ほどで私が現れたから彼はとてもびっくりしていた。
少し前に遡って……
え、星一って結構綺麗な家に住んでるんじゃん。外見はボロボロではなく、真逆で綺麗でキラキラと輝いて見えた。
そこまで広くはないのだろうけど、家のデザインがおしゃれな洋風だ。門も黒く艶々と輝いていた。
インターホンを押して聞こえてきたのは若そうな女性の声。きっとこれが星一のお母さんなんだろうな。
「あの、私は星一の友達の星木奏と言います!少しお母様と話がしたくて…」
私が名乗ってすぐ、家の中からドタバタと音が聞こえた。
そして、これまたおしゃれな玄関から出てきた女性は門の鍵を開けてくれた。
「あ、あの、どうぞ中にお入りください!」
そう言って星一のお母さんに案内されたのはリビングと思われる場所だった。
「今お茶を用意しますね♪」
どこかルンルン気味の彼女は、なれた手つきでお茶をコップに適量を注いだ。
私はその間に腰を下ろし、心の中で言葉をまとめていた。そこに、予想外の言葉が降ってきた。
「あの星一にこんなに素敵な彼女さんがいるなんて、勿体無いくらいですわ」
「いやいやそんなことは……って、なんでそれを知っているんですか?!」
私、インターホンでは友達って言ったはずなのに、なんで私が彼女だと言い切れたのだろう。
てか、私の反応は「はい。私が彼女です」と言ったようなものだ。完全にやらかした。
「ふふふ、だって、家に女の子上がらせたことないんだもの。それに、あなたの名前、星一が寝ている時に呟いていたりするのよ♪今までは女の子の名前、夢でも呟かなかったのにね〜」
それはどうでも良くないけどどうでも良い!それより本題だ。