私には大好きで憧れている人がいる。
…花咲 優愛…
さん。
彼女は絶望の底にいた私を救い出してくれた。
ねぇ、優愛さん。
私のこと…覚えていますか?
私が彼女に初めて会ったのは小学5年生の頃。
その時の私は学校でいじめられていた。
確か虐められるようになったきっかけは、クラスのリーダー格の子がある大人しい女の子を虐めてて、それを止めに入ったのがきっかけだった。
それをおきに今度は私が虐められ始めた。
最初の頃は物を隠すとか足を前に出すとか、そういう簡単なものだった…。
でも次第にエスカレートしていって、最近は命の危機まで感じるようになった。
でもある日…優愛さんが来た。
転校生としてこの学校…私のクラスに来てくれた。
運命かと思った。
教室に入った瞬間人を虜にする圧倒的な美貌、誰もが羨むような抜群のスタイル、天使のような優しい声。
たまたま入る教室を間違えた天使かと本気で思った。
その頃男子が一番可愛いと言っていたそのリーダー格の女の子より全然…うんん天と地ほど違って可愛かった。
だからそのクラスのリーダー格の子は一番に彼女に話しかけに行った。
すると彼女は優しげに微笑んだ。
天使の笑顔だった。
誰もが彼女に見惚れていた。
でもそんな中ある一人の行動で空気が氷ついた。
それは、学校でも1、2にモテるほどの男子が彼女に出会ってすぐに告白したのだ。
しかもその男子はクラスのリーダー格の子…
うんん
そんな言い方をするのはやめよう。
八木莉乃さん。
の……彼氏だった。
その男子が、
「花咲さん!俺と…付き合ってほしい!」
と言うと、最初は意味がわかっていなかったらしい八木さんが顔を真っ赤にして怒った。
「はあ!?なんで?あんたの彼女は私よ!!」
と言った。
その主張はもっともだったので私でさえも思ってしまった。
でも
確かに花咲さんと八木さんを比べたら花咲さんを選ぶかもしれない。
それは……まあ…わかるよ?
でも彼女がいながらそういうのは…ちょっと?
関心しない…。
私…うんん
みんなが優愛さんの言葉を待っていると彼女が口を開いた。
「ん…、ごめんなさい。私はあなたとはお付き合いできません。本当にごめんなさい。」
と、断った。
ある意味テンプレだったからそんなには驚かない。
すると、それを聞いた男子が
「!?なんで?俺が付き合おうって言ってるのに?どうして?」
ああ…この手の人間か…
自分が一番かっこいいと思っている悲しい系の男。
流石に引くよ?
「どうして…か。そうね。私は人の彼氏さんを取るつもりは無いし、別にあなたのことは好きじゃないの。ごめんなさい。」
「はっ?」
あのときのあいつの顔ったら。
とぼけずらして、
ちょー面白かった。
でも、そう上手くはいかなかった。
それからしばらくたって…
彼は…変わった。
その男子は振られた腹いせに色々な女子を好き勝手してしていくようになった。
そのせいで心を壊される子…
無理やりされ、学校をやめていく子…
もう…無茶苦茶だった。
みんなが被害に合わないようにしようとしてるから、クラスが信じられないくらい静かになった。
そしてついに私のところまで周ってきた。
「いゃあ!いや!放して!放して!」
私がどんなに暴れても彼はびくともせずに襲ってきた。
「話すもんか…、元はといえばお前のせいだ…お前のせいで!」
私のせいにしないでほしいっ…!?
こいつ…何処触って…
気持ち悪い…
気持ち悪い…
触んないでよ…、
お願いっ!
誰かっ!
助けてっ…、、
「何をしているの…?」
この声って…
「つっ!?なぜ…お前がここに?花咲優愛…。」
「先生からお願いされたの。このプリントを運んでってね。」
そういう彼女の手元には大量のプリントがあった。
「…そういうことじゃないの。私の質問に答えて。何をしているの?」
「…そもそも。」
「えっ?」
「そもそもテメェが俺の告白を断らなければこんなことにならなかったんだ。そうだ。そもそもお前が…。」
彼がそう言った瞬間場の空気が凍った。
重い…
なに…、この…空気…
この空気を発している方を見ると、そこには笑顔で私達を見ている
花咲さんがいた。
でもその笑顔はいつもみたいな天使の笑みじゃなくて凍てつくような氷の笑みだった。
「あなたはなにか感じ外しているよ?」
「えっ?感じ外?」
「そう。私に振られたのも、あなたのプライドに傷がついたのも…全部あなた個人のせい。」
「ちがっ…俺は…」
なかなか認めようとしない男子に少し怒ったのか、さっきより口調を強めさらに笑顔で、
「いい加減にしないと…どうなるかわかる?」
と、言った。
それには少し驚いてびびったのか声が少し小さくなって、
「ど、どうすんだよ?あ?」
と、問われるとさっきの凍てつくような顔から天使の笑みに戻って、
「どうしようねぇ、んー、あっ!思いついたっ!じゃあ…社会的に殺してあげる。」
社会的に…殺す?
「はっ、どうやって?ネットで呟くか?」
「んん。そんなめんどくさいことはしない。ただテレビで言うだけ。」
テレビ?
あっ!?
そうか、確か花咲さんって売れっ子のモデルでもあったっけ…
「そんなんで俺が潰れると思ってんのか?」
「うん、思ってるよ。だって私は世間の人から信頼されてるもの。アンチコメントを言われたこと、マイナス評価をつけられたこと、落ちなかった男…それらは誰一人存在しないの。分かる?この状況で私が発言する意味…。さ、どうする?」
形成が変わった。
さっきまで少し形成を取り戻した男子だけど花咲さんの言葉で完全に勝ち目がなくなった。
この人は…すごい。
私は単純にそう思った。
「ちっ、覚えてろよ。」
と、いい奴は去っていった。
ドサッ
えっ?
ああ…私…安心して…
「っ!?坂本さん、大丈夫!?」
花咲さん…
「助けてくださってありがとうございます…。」
私が震える声で言うと花咲さんはホットしたような優しい笑みを浮かべた。
「うんん。いいの…。それよりも無事でよかったっ。」
ああ…本当にこの人は、、
とても優しい人だ。
「どう?立てそう?」
「立てると思う、」
「本当に?大丈夫?ゆっくりでいいからね。」
でも立とうとした瞬間力が抜けたように体が倒れていくのを感じた。
「っ?坂本さん?坂本さん!」
そう焦ったように呼ぶ花咲さんの声を聞きながら私は意識を手放した。
私が次に目を覚ましたときはもう二日も経っていた。
隣には目の下に隈を作ったお母さんが寝ていた。
ああ…心配かけたんだろうな。
って!
あれ?
花咲さんは?
私が辺りを見渡していると、お母さんがむくっと起きてきた。
「瑠美ちゃん…?瑠美ちゃん!よかった…目が覚めたのね…!どう?体の調子は?」
「うん、大丈夫。それより花咲さんは?」
いったいどこに…?
「花咲さん…?ああ!瑠美ちゃんを助けてくれた子よね?ん、しばらく見てないわね。」
するとふとテレビの音が耳に入ってきた。
「昨日のラジオ番組で自身の学校の事件について告白した人気モデルの花咲優愛さんが何者かに襲われ意識不明の重体です。現在警察は…」
えっ?
花咲さん…?
まさか…あいつに…?
襲われた…?
早く警察に言わないと…!
いっ、、
「ダメよ、瑠美ちゃん!まだ動いたら!」
「でもお母さん、早く警察に!」
「それはまたでいいでしょう?それより早く寝なさい。」
そんな…私のせいで…
なんとかしないと…
その後、私は必死に探したが彼女が見つかることはなくそれから間もなく消息を絶ったとテレビで流れていた。
…花咲 優愛…
さん。
彼女は絶望の底にいた私を救い出してくれた。
ねぇ、優愛さん。
私のこと…覚えていますか?
私が彼女に初めて会ったのは小学5年生の頃。
その時の私は学校でいじめられていた。
確か虐められるようになったきっかけは、クラスのリーダー格の子がある大人しい女の子を虐めてて、それを止めに入ったのがきっかけだった。
それをおきに今度は私が虐められ始めた。
最初の頃は物を隠すとか足を前に出すとか、そういう簡単なものだった…。
でも次第にエスカレートしていって、最近は命の危機まで感じるようになった。
でもある日…優愛さんが来た。
転校生としてこの学校…私のクラスに来てくれた。
運命かと思った。
教室に入った瞬間人を虜にする圧倒的な美貌、誰もが羨むような抜群のスタイル、天使のような優しい声。
たまたま入る教室を間違えた天使かと本気で思った。
その頃男子が一番可愛いと言っていたそのリーダー格の女の子より全然…うんん天と地ほど違って可愛かった。
だからそのクラスのリーダー格の子は一番に彼女に話しかけに行った。
すると彼女は優しげに微笑んだ。
天使の笑顔だった。
誰もが彼女に見惚れていた。
でもそんな中ある一人の行動で空気が氷ついた。
それは、学校でも1、2にモテるほどの男子が彼女に出会ってすぐに告白したのだ。
しかもその男子はクラスのリーダー格の子…
うんん
そんな言い方をするのはやめよう。
八木莉乃さん。
の……彼氏だった。
その男子が、
「花咲さん!俺と…付き合ってほしい!」
と言うと、最初は意味がわかっていなかったらしい八木さんが顔を真っ赤にして怒った。
「はあ!?なんで?あんたの彼女は私よ!!」
と言った。
その主張はもっともだったので私でさえも思ってしまった。
でも
確かに花咲さんと八木さんを比べたら花咲さんを選ぶかもしれない。
それは……まあ…わかるよ?
でも彼女がいながらそういうのは…ちょっと?
関心しない…。
私…うんん
みんなが優愛さんの言葉を待っていると彼女が口を開いた。
「ん…、ごめんなさい。私はあなたとはお付き合いできません。本当にごめんなさい。」
と、断った。
ある意味テンプレだったからそんなには驚かない。
すると、それを聞いた男子が
「!?なんで?俺が付き合おうって言ってるのに?どうして?」
ああ…この手の人間か…
自分が一番かっこいいと思っている悲しい系の男。
流石に引くよ?
「どうして…か。そうね。私は人の彼氏さんを取るつもりは無いし、別にあなたのことは好きじゃないの。ごめんなさい。」
「はっ?」
あのときのあいつの顔ったら。
とぼけずらして、
ちょー面白かった。
でも、そう上手くはいかなかった。
それからしばらくたって…
彼は…変わった。
その男子は振られた腹いせに色々な女子を好き勝手してしていくようになった。
そのせいで心を壊される子…
無理やりされ、学校をやめていく子…
もう…無茶苦茶だった。
みんなが被害に合わないようにしようとしてるから、クラスが信じられないくらい静かになった。
そしてついに私のところまで周ってきた。
「いゃあ!いや!放して!放して!」
私がどんなに暴れても彼はびくともせずに襲ってきた。
「話すもんか…、元はといえばお前のせいだ…お前のせいで!」
私のせいにしないでほしいっ…!?
こいつ…何処触って…
気持ち悪い…
気持ち悪い…
触んないでよ…、
お願いっ!
誰かっ!
助けてっ…、、
「何をしているの…?」
この声って…
「つっ!?なぜ…お前がここに?花咲優愛…。」
「先生からお願いされたの。このプリントを運んでってね。」
そういう彼女の手元には大量のプリントがあった。
「…そういうことじゃないの。私の質問に答えて。何をしているの?」
「…そもそも。」
「えっ?」
「そもそもテメェが俺の告白を断らなければこんなことにならなかったんだ。そうだ。そもそもお前が…。」
彼がそう言った瞬間場の空気が凍った。
重い…
なに…、この…空気…
この空気を発している方を見ると、そこには笑顔で私達を見ている
花咲さんがいた。
でもその笑顔はいつもみたいな天使の笑みじゃなくて凍てつくような氷の笑みだった。
「あなたはなにか感じ外しているよ?」
「えっ?感じ外?」
「そう。私に振られたのも、あなたのプライドに傷がついたのも…全部あなた個人のせい。」
「ちがっ…俺は…」
なかなか認めようとしない男子に少し怒ったのか、さっきより口調を強めさらに笑顔で、
「いい加減にしないと…どうなるかわかる?」
と、言った。
それには少し驚いてびびったのか声が少し小さくなって、
「ど、どうすんだよ?あ?」
と、問われるとさっきの凍てつくような顔から天使の笑みに戻って、
「どうしようねぇ、んー、あっ!思いついたっ!じゃあ…社会的に殺してあげる。」
社会的に…殺す?
「はっ、どうやって?ネットで呟くか?」
「んん。そんなめんどくさいことはしない。ただテレビで言うだけ。」
テレビ?
あっ!?
そうか、確か花咲さんって売れっ子のモデルでもあったっけ…
「そんなんで俺が潰れると思ってんのか?」
「うん、思ってるよ。だって私は世間の人から信頼されてるもの。アンチコメントを言われたこと、マイナス評価をつけられたこと、落ちなかった男…それらは誰一人存在しないの。分かる?この状況で私が発言する意味…。さ、どうする?」
形成が変わった。
さっきまで少し形成を取り戻した男子だけど花咲さんの言葉で完全に勝ち目がなくなった。
この人は…すごい。
私は単純にそう思った。
「ちっ、覚えてろよ。」
と、いい奴は去っていった。
ドサッ
えっ?
ああ…私…安心して…
「っ!?坂本さん、大丈夫!?」
花咲さん…
「助けてくださってありがとうございます…。」
私が震える声で言うと花咲さんはホットしたような優しい笑みを浮かべた。
「うんん。いいの…。それよりも無事でよかったっ。」
ああ…本当にこの人は、、
とても優しい人だ。
「どう?立てそう?」
「立てると思う、」
「本当に?大丈夫?ゆっくりでいいからね。」
でも立とうとした瞬間力が抜けたように体が倒れていくのを感じた。
「っ?坂本さん?坂本さん!」
そう焦ったように呼ぶ花咲さんの声を聞きながら私は意識を手放した。
私が次に目を覚ましたときはもう二日も経っていた。
隣には目の下に隈を作ったお母さんが寝ていた。
ああ…心配かけたんだろうな。
って!
あれ?
花咲さんは?
私が辺りを見渡していると、お母さんがむくっと起きてきた。
「瑠美ちゃん…?瑠美ちゃん!よかった…目が覚めたのね…!どう?体の調子は?」
「うん、大丈夫。それより花咲さんは?」
いったいどこに…?
「花咲さん…?ああ!瑠美ちゃんを助けてくれた子よね?ん、しばらく見てないわね。」
するとふとテレビの音が耳に入ってきた。
「昨日のラジオ番組で自身の学校の事件について告白した人気モデルの花咲優愛さんが何者かに襲われ意識不明の重体です。現在警察は…」
えっ?
花咲さん…?
まさか…あいつに…?
襲われた…?
早く警察に言わないと…!
いっ、、
「ダメよ、瑠美ちゃん!まだ動いたら!」
「でもお母さん、早く警察に!」
「それはまたでいいでしょう?それより早く寝なさい。」
そんな…私のせいで…
なんとかしないと…
その後、私は必死に探したが彼女が見つかることはなくそれから間もなく消息を絶ったとテレビで流れていた。