ステファンがフランソワーズの腰を抱いて引き寄せる。
いきなり近づく距離に驚いていると再び重なる唇。
先ほどの仕返しとばかりに深い口づけにフランソワーズはステファンの胸を叩くと、やっと顔が離れた。


「もう絶対に逃がさないから」

「……っ!」

「心から君を愛してる、フランソワーズ」


ステファンの甘いセリフに、今度はフランソワーズの顔がバッと赤くなっていく。
ステファンにもう一度抱きしめられたフランソワーズは彼に胸を預けながら呟くように言った。


「わたくしもステファン殿下を愛しています。一生離さないでくださいませ」

「離せるわけないだろう?」

「ふふっ、約束ですよ?」

「ああ、この命が尽きるまで君を愛すことを誓うよ」


優しい言葉にフランソワーズは瞼を閉じた。
幸せに胸がいっぱいになりながらも、ステファンとの心地のいい時間を過ごす。


「……ありがとうございます」


フランソワーズの言葉にステファンは優しい笑みを浮かべたのだった。








end


最後までお付き合いしてくださった皆様、ありがとうございました(*´ω`*)