マドレーヌよりも力がなかったフランソワーズだが、今はそうは思わない。
フランソワーズは物語のマドレーヌのことを思い出していた。
マドレーヌも色々な人たちを助けるために、聖女の力を使って悪魔を祓っていた。
それで聖女としての力を底上げして強くなっていたことを思い出したのだ。
そしてフランソワーズもフェーブル王国の悪魔を片っ端から浄化していったことで、以前よりも力が強まったのかもしれない。
(もしかしたら、このまま宝玉を壊すことができるかもしれない……!)
宝玉の中の悪魔も抵抗しているのか、力で押し返される感覚がした。
次第に足元が大きく揺れていることに気づく。
フランソワーズは足を取られないようにグッと唇を噛んで、力を込め続けた。
背後からはステファンが支えてくれている。
「……っ!」
「フランソワーズ、僕がそばにいるよ」
「はい!」
風が止んだため、フランソワーズの肩に手を置いて抱きしめるように立つステファン。
それだけでどんどんと力が湧いてくるような気がした。
祈りを捧げているフランソワーズの左手の薬指にはステファンからプレゼントされた指輪が見えた。
不思議と負ける気がしない。
(わたくしが、絶対に皆を守ってみせる……!)
そこからは何も考えることなく、ただ祈り続けていた。
フランソワーズは物語のマドレーヌのことを思い出していた。
マドレーヌも色々な人たちを助けるために、聖女の力を使って悪魔を祓っていた。
それで聖女としての力を底上げして強くなっていたことを思い出したのだ。
そしてフランソワーズもフェーブル王国の悪魔を片っ端から浄化していったことで、以前よりも力が強まったのかもしれない。
(もしかしたら、このまま宝玉を壊すことができるかもしれない……!)
宝玉の中の悪魔も抵抗しているのか、力で押し返される感覚がした。
次第に足元が大きく揺れていることに気づく。
フランソワーズは足を取られないようにグッと唇を噛んで、力を込め続けた。
背後からはステファンが支えてくれている。
「……っ!」
「フランソワーズ、僕がそばにいるよ」
「はい!」
風が止んだため、フランソワーズの肩に手を置いて抱きしめるように立つステファン。
それだけでどんどんと力が湧いてくるような気がした。
祈りを捧げているフランソワーズの左手の薬指にはステファンからプレゼントされた指輪が見えた。
不思議と負ける気がしない。
(わたくしが、絶対に皆を守ってみせる……!)
そこからは何も考えることなく、ただ祈り続けていた。