フランソワーズが戸惑っていると、セドリックが暴れながらも声を発する。
「シュバリタイア王国のことは聞いているんだろう? お前は母国を助けようとは思わないのか!?」
「え……?」
護衛騎士たちに必死に抵抗しながらも、言い放ったセドリックの言葉にフランソワーズは驚いていた。
母国を助ける、その言葉の意味がわからなかったからだ。
「お前が聖女としての役割を放棄したせいで宝玉が黒く染まり、もうすぐ悪魔が解放されるっ!」
「な、に……?」
「フェーブル王国だって、タダではすまないんだからな!」
「……っ!?」
「フランソワーズ、聞くな。今すぐにシュバリタイア王国に送り返せ……!」
ステファンが後ろからフランソワーズの耳をそっと塞いだ。
彼の弱々しい声が聞こえたフランソワーズは驚きつつも振り返る。
ステファンの悔しそうな表情に、フランソワーズは目を見開いた。
フランソワーズの耳は塞がっているが、多少の音は入ってくる。
セドリックは今、シュバリタイア王国が危機的状況にあり、今にも宝玉が黒く染まることを必死に伝えているようだった。
やがてセドリックの声がまったく聞こえなくなる。
セドリックは現れた護衛たちによって引き摺られていくのが遠目に見えた。
すると、ゆっくりとステファンの手のひらが離れた。
フランソワーズは震える声で問いかける。
「シュバリタイア王国のことは聞いているんだろう? お前は母国を助けようとは思わないのか!?」
「え……?」
護衛騎士たちに必死に抵抗しながらも、言い放ったセドリックの言葉にフランソワーズは驚いていた。
母国を助ける、その言葉の意味がわからなかったからだ。
「お前が聖女としての役割を放棄したせいで宝玉が黒く染まり、もうすぐ悪魔が解放されるっ!」
「な、に……?」
「フェーブル王国だって、タダではすまないんだからな!」
「……っ!?」
「フランソワーズ、聞くな。今すぐにシュバリタイア王国に送り返せ……!」
ステファンが後ろからフランソワーズの耳をそっと塞いだ。
彼の弱々しい声が聞こえたフランソワーズは驚きつつも振り返る。
ステファンの悔しそうな表情に、フランソワーズは目を見開いた。
フランソワーズの耳は塞がっているが、多少の音は入ってくる。
セドリックは今、シュバリタイア王国が危機的状況にあり、今にも宝玉が黒く染まることを必死に伝えているようだった。
やがてセドリックの声がまったく聞こえなくなる。
セドリックは現れた護衛たちによって引き摺られていくのが遠目に見えた。
すると、ゆっくりとステファンの手のひらが離れた。
フランソワーズは震える声で問いかける。