私は一番聞きたかった疑問を真桑くんに聞いてみた。

「その、この学園からは出られるんですか?」

私の問いかけを聞いて真桑くんはにっこり微笑んだ。

「もちろん、デスゲームに勝てば出ることができるよ。この学園は敗者復活という側面もあると僕は思ってる」

「それはこのクラスの生徒たちとってことですか?」

「いや、もちろん可能性はゼロじゃないけど、基本的には他の同じような子供たちとだね」

少し考えて、それは生徒同士がわざと負けたりするのを避ける意味もあるのかと思った。

「他っていうのはこんなクラスがまだあるんですか?」

「実際に見たことはないけど、うちは中等部の3組だからね。少なくともあと2クラスはあるんじゃないかな」

そういえば私が参加したデスゲームの他の敗退者はこのクラスには来ていないようだ。

こんなクラスがあといくつもあるなんて。いったいどれだけのデスゲームがこの世の中で行われているんだろうと恐ろしくなる。

色々話しているうちに今度は色々な商品の置いてある部屋が見えてきた。

一見すると売店に見えるが、パンや文房具も置いてあるが服や洗面用具、電化製品まで陳列されている。

テレビも置いてあるが、あれも売り物なのだろうか。

「あら、いらっしゃい。新しい子ね。ここはお金さえあれば何でも買えるよ」

売店のレジには太った中年のおばさんが座って笑いかけてくれた。

でも、レジのある場所は壁をくりぬいたようなスペースに入っていて、その前にはアクリル板と鉄格子がはめられている。

これではまるで刑務所のようだ。